内科医専攻医おすすめ本 -感染症内科-

こちらにある本は最初は初期研修医向けとして記事にしていたのですが、レベルとして明らかに乖離があったのでこちらに移しました。

内科専門医試験もあることですし、内科各科は内科専攻医おすすめ本として独立させようと思います。

トップバッターを感染症内科としました。

初期研修医でも将来感染症内科を予定している方にも参考になるかと思います。

初期研修医の方はまずはこちらを参照してください。

成書編

『抗菌薬の考え方,使い方』

初学者のおすすめ本に紹介されていたりしますが、正直初学者向きではありません。

僕は当初ver.3を買ったのですが、正直に言うとまあ読みにくい、まとまりが悪い本でした。

話言葉で読みやすいといえば読みやすいのですが、抗菌薬の話をしたかと思えば感染症の話をしたり、はたまた論文の話をしたり、と関連してはいるのですが話がちょいちょい逸れるので、読んでいるうちに「この章はなんの話をするための章だっけ?」となってしまうことが多々ありました。

インターネットでおすすめにあげた人は、よくもまあこの本を初学者に勧めたなと(本当に読んだのか?それとも頭いい人は初学でもこれを読みこなせるのか?)。

ver.4になって随分初学者に歩み寄って読みやすくなりましたけど、基本的には基礎ができた人向けです

そして気がつけばver.5まで発売されました(ver.5で変わったところは基本的にコロナ関連ですね。他は大きく変わりありません)。

話言葉になっているので索引を使って調べたとしても、前後の文脈がわかっていないと把握できないことが多く、索引を使って調べたりするには向きません。辞書的に使う本というより読み物的な本です。

ただ初学者に歩み寄った読み物的な本といえど、一応通読できる分量ではあるものの初学者がいきなりこの量を読むのは気が引けるでしょう。そして内容も臨床したからこそわかる内容が多いです。

僕が最初この本(ver.3)を読んだときはまだまだ基礎ができていなかったこともあり、結局頭がまとまらないまま終了しました。

「考え方,使い方」っていう名前にもあるとおり、臨床にでて抗菌薬を使ってきた人が「もっと上手に使いたいな」と感じるようになった時にその良さがわかる本です。初学者は手を出さない方が無難です。

臨床をやると色々と抗菌薬の選択に悩むことが出てくるのですが、その時の引き出しを増やしてくれます

もう一段抗菌薬を上手く使いたいと思った時に選択肢にあげてみてください。

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中外医学社
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『レジデントのための感染症診療マニュアル』

名前を知っている人も多いでしょう。そして買っても結局読まない人も多いでしょう笑

日本語版 Mandellと言ったところですか(Mandellの分厚さには全く歯が立ちませんが)。

本屋でサイズを見ればわかりますが、マニュアルと言いながら全く白衣に入りません。

一応名前にマニュアルとありますが、机に置いてどっしりと勉強するための本です。間違いなく基礎ができてからの応用本です

学生時代から通読してましたがいい本ですね。出会った症例でその項目を読むたびに色々勉強させられます。

下記の『シュロスバーグの臨床感染症学』と比較すると抗菌薬の項目がしっかりと書かれています。が、逆に微生物学の各論はやや弱いですかね。臨床的によく出くわす菌でも載ってないものがちらほらあります。

よく言われるように、この本の初めに書いてある「感染症診療の基本原則」は感染症を学ぶ上での全てと言っても過言ではないです

感染症内科のない病院で診療していて、感染症を自分でなんとかしないといけない先生にとっては必須に近い本ですかね。

感染症に興味がある人は間違いなく “買い” の一冊です

『シュロスバーグの臨床感染症学』

『レジデントのための感染症診療マニュアル』は抗微生物薬は強いですが、微生物学が弱いのが欠点ですが、その微生物学各論がしっかりと書かれているのがこちらの『シュロスバーグの臨床感染症学』です

最近ようやく改訂版を出してくれました。

感染症では「感染症学・微生物学・抗菌薬」を行ったり来たりしながら勉強することが大切です。

どこかが欠けていると、そこが律速になって成長がストップしてしまいます。

『レジデントのための感染症診療マニュアル』と補完しあえますし、海外と日本との違いを感じることができるのでおすすめしたいのですが、その値段の高さもあって感染症科を目指さない人は購入しないでしょう。

しかし、Oxfordが出版している教科書は軒並み高いですよね。

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洋書編

『Comprehensive Review of Infectious Diseases』

英語が大丈夫であれば一番おすすめしたい非常にバランスの取れた一冊です

感染症学を中心とした、まさにcomprehensive reviewといった内容で、まとめノートみたいな感じです。

『レジデントのための感染症診療マニュアル』で詳しく突っ込んだ内容をスッキリと頭に入れるのに役立ちますし、お互いの弱点を補完しあっている感じです。

箇条書きスタイルになってますが、読みやすく通読できます。

内容は『シュロスバーグ』よりも臨床寄りです。

この内容でもう少し微生物各論のボリュームを増やしてくれると文句なしです。

イメージとしては、内科医でここまで把握して入れば100点満点といったレベルでしょうか。

感染症専門医に進む後期研修医であれば個人的には必ず持っていて欲しい本です。

英語の本ということもあり最初の1冊目としては難しく感じるかと思いますが、内容としては基本ができていれば十分理解できます。

2025年5月に改訂版が出るみたいですね。楽しみです。

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『Mandell, Douglas, and Bennett’s Principles and Practice of Infectious Diseases』

感染症内科医は問答無用の必読本です

ちなみにそのお値段、約6万円!

た、高い!!

が、感染症科を専攻している訳でもなんでもない僕も持ってます。

そしてちゃんと使ってます。笑

『レジデントのための感染症診療マニュアル』って分厚いようで、実臨床では結構内容が足りなかったりするんですよね。

まあ、おそらくこの辺は感染症はある程度自分自身で診療をしてしまいたい僕の好みもあったりしますが。

そして、感染症診療を次の段階へとスッテプするには微生物学各論だな、と感じるのですがそれが十分に記載されている本がこの本以外にないのです。

ってことで購入しました。

分厚い本ですが、電子書籍も付いてきますので、パソコンから読めるので楽です。

内容は言わずもがな、です。

まあ、マンデルを買わずに論文を読むってのもありかと思いますが、本好きかつ、しっかりと学びたい診療科はその該当科の定番教科書は買っておきたかったので。

マニュアル

『感染症プラチナマニュアル』

岡先生の本ですね。毎年改訂されています

それもあり、年々ボリュームが増加中です。

毎年改訂ですので、updateできるのは利点ですね。感染症には流行がありますので。

あと、ワクチンの項目も外来などを始めるていると参考になります。

日本人が書いた日本用のマニュアル本ですので、投与量とかはほとんどそのまま利用できます。

マニュアル本ですが、他の科のレジデントマニュアル系と比べると結構詳しく書かれています。

参考文献の欄にはびっしりと論文が掲載されており、使い方次第ではこれ一冊でもかなり勉強になります。

サイズが小さいって人用にGrandeっていう拡大版も出版されていますよ。

マニュアルではこの本が一番おすすめです。

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『感染症診療の手引き』

最近では上記『感染症プラチナマニュアル』がかなりの人気ですが、こちらのマニュアル本も良い本です。

売りはコンパクトかつ安価かつ見やすさです。これは本屋で実際に見てみるとすぐにわかります。

カラーではないのですが、パッと開いてすぐに目的の項目を探すことができます。

マニュアル本なのでこれは結構な利点です。

サイズがコンパクトなので白衣の内ポケットにも余裕で入ります。

最近マニュアル本が持ち運べないほど分厚くなる傾向にある中、情報を必要最低限に絞っているためそれが可能になっています。

 “マニュアル” 本としてかなりの完成度です。是非比較検討してみてください。

『サンフォード感染症治療ガイド』

通称、熱病ですね

感染症内科の先生はこちらを持っていることが多いです。

アプリがあります

上記『感染症プラチナマニュアル』と比較すると、よりマニュアル本って感じです。

当初はあまり使っていなかったのですが、アプリを携帯に入れてから結構使うようになりました。

おそらく、ある程度感染症の基礎が完成し、アメリカとの違いなどにも目を向けられるようになったからだと思います。

また、アプリから直接参考論文に飛べるのも意外と使い勝手がいいです。

アメリカの出版物の翻訳本ですので、薬剤を投与する際は用量に気をつけてください。そのままでは日本で保険適用でなかったりすることがありますので。

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