最近は初期研修がらみの話題が多かったですが、今回は医師国家試験に関することを。
そろそろ新年度が近づき、現在5年生は医師国家試験勉強が本格化していきます。否が応でも模試のことが気になるでしょう。
本当はあんまり偏差値どうこう言いたくはないのですが、時期のためかこのワードが検索されることがそこそこあったことと、受験生の助けになりたい、参考にして欲しい、と思ったから始めたブログですので、一応の目安を書くことにしました。
データベースを用いて統計学的に出している訳ではなく、ただの主観でしかないので、一つのネタとして軽い気持ちで聞いてもらえたらと思います。
大前提
医師国家試験模試は、得点分布がかなり平均点付近にかたまっているので、少しの点数で結構偏差値が変動します。
みんな同じような時期から勉強をし始め、同じような教材を使って同じような量を勉強するので、ちょっとサボると結構成績が下がります。
なので、ここでの偏差値は「毎回概ねこれぐらい取れている人」って考えて欲しいです。
ちなみに、後半になればなるほどみんな勉強時間が増えていくので、後半でグイッと成績を伸ばすのは結構キツイはずです。そう思っていた人は気をつけてください。
医師国家試験の偏差値50
数値からしてそうなのですが、the 平均値ですね。
医学部受験で言えば絶望的ですが、こと医師国家試験ならば、毎回偏差値50程度あればまあ問題なく合格します。
僕の自習室に、毎回模試で偏差値53ぐらいを恐ろしいほどコンスタントにとる男がいましたが、「なんの根拠もないが絶対受かるだろう」と思ってました笑
模試によって偏差値が60だったり40だったりするより、なんだかよっぽど安定感がありますし。そして実際問題なく受かりました。
毎回偏差値50前後あれば、基本的にそのままのペースで勉強していれば問題ありません。
医師国家試験は概ね下位10%が落ちるので(必修落ちを除けば、です)、偏差値50でもマージンは十分あります。
勉強に自信がない人はまずはこの値を目標に頑張ってください。
偏差値 〜45
せっかく偏差値を持ち出して話をしているので、統計を用います。
医師国家試験模試での成績分布は基本的に正規分布ですので、平均から±1SD(標準)の間に約68%が入ることになります。めんどくさいのでざっくり70%としましょう。
残り30%がさらに上位・下位に15%ずつ分かれるわけですから、偏差値40だと概ね下から15%よりちょっと上ということになります。
大体下位10%が落ちるのが医師国家試験ですから一応合格範囲内といえば合格範囲内ですが、個人的に偏差値45以下は黄色信号だと思ってます。
自習室に偏差値45前後の成績の人がいましたが、結構苦労してました。僕もかなり教えたりして手伝ったのですが、最後までコッチも不安のまま本番を迎えることになってしまったのを覚えてます。
その友人も合格したのですが、偏差値45を下回るのはかなり精神的に辛いと思います。試験後も合格発表までずっと気になるでしょう。
このゾーンだけは避けるように頑張ってください。
偏差値 60〜
エリート層です。臨床実習ではブレーン役で、自習室では勉強を教える側に回っているはずです。
下位学年の時から基本的に自分でコツコツ勉強できるタイプの人が多いので、勉強に関して僕があれこれ言うような人たちではないですね。
お互い勉強しあったりしていく中で、自分の苦手な部分とかがわかったりして相乗効果なども働きます。自習室でもそんな感じでした。
医師国家試験以外の初期研修医向けの本を読む余裕も多少出てくる層でもありますね。
勉強を頑張りたい人のひとつの目標でしょう。ここを目標にして欲しいと思います。
偏差値 70〜
この層の人たちは余裕がある分、医師国家試験模試に対する考え方は個人個人によって様々あるんじゃないかと思ってます。
ただただ真面目にコツコツとやっている人、特に偏差値にそこまで意味がないと分かっていても純粋に得点勝負を楽しんでいる人、初期研修の勉強を先取りしてる人、 etc…
60〜の人たちと同じで僕がどうのこうのいう人たちではないですね。
一応僕もこの層でしたが医師国家試験の勉強自体はもはや飽きてました。このままさらに点数を増やすためにどうでもいいことを暗記するぐらいなら、初期研修医向けの本を読んだり、医学以外の一般的な本の読書などに時間を使おうと思い、実際にそうしてました。
こうやってブログで「おすすめ参考書」を紹介していますが、結構な数の本はこの時期を利用して読みました。大学の図書館も利用していたので、お金の節約にもなりましたね。
働いてからは思ってた以上に自分の時間が持てないので、この時間を使ってたくさん本を読んでいて本当に良かったと思ってます。