今回から医学部生活の大まかな流れについて書いていこうと思います。
僕が大学生活を送っていた時から年数も経っていますし、大学によって多少時期がズレることもあるはずですが、大体似たようなものだと思います。
細かいところは先輩などに確認してください。
前期
楽しい大学生活
この時期は医学部生活というより、ほとんどフツーの大学生活でしょう。
おそらく一番時間に余裕があり、一番大学生活を満喫しているはずです。
講義も医学部とは関係のない一般教養というものを受講します。他の学部生と一緒に講義を受けるので、医学生(看護学科などを含む)以外の学生とともに生活する数少ない時期でもあります。
一般学部の部活にももちろん参加できるのですが、医学生は医学部用の部活やサークルがあり、そちらに入る人が大半です。
医学部であることをいかして塾講師のバイトで稼ぐ人が多いですかね。それ以外にも女の子だと結婚式のバイトとかをしている子もいました。
一般教養といえどもある程度の単位数がないと留年になりますので気をつけてください。
講義に関しての補足
一般の講義には大学によって名称は異なるんですけど、必修科目と教養科目というものがあります。必修科目とはその名の通り必ず通らないといけないもの。選択科目にはいくつかの下部分類があり、例えばAの中から4単位以上、Bの中から2単位以上履修する、などの決まりがあります。
選択科目では、仮に試験に落ちたとしても、他の講義で要件を満たせば特に問題にはなりません(例えばBの中から2単位に相当する講義2つを受講すれば、一方が落ちてももう一方の試験に受かれば、2単位getできるので上記例の要件を満たすことになります)。
ただ、医学部の講義に関してはほとんどが必修科目に相当します。つまり、試験に落ちてしまうと他の講義でカバーするということができません。
「じゃあ、落ちたらどうなるの?」って話ですが、追試を受けることになります。その追試も大学によって「何年までに合格すること」などの決まりがあり、それが不可能になれば留年するハメになります。
一般講義に関しては前期末・後期末に試験期間があり、その時期に自分が受講した講義の試験をまとめて受けます。国立大学だと前期だと8月前後、後期だと2月前後あたりですかね。
それに対して医学部の講義では、もちろん大学によるのですが講義の最終日あたりが試験日になります。要は、試験日は5月だったり9月だったりします。短い講義だと講義開始から2週間で試験とかあり得ます。
大学次第では一般講義と同じように試験期間があり、その時期にまとめて試験があります。
医学部の試験は暗記量が多いので試験期間にまとめてのパターンだとしんどいです。
後期
最初の壁、生化学
1年生の後期あたりからポツポツと医学生のみの講義が出てきます。ほとんどは本格的な医学の勉強というよりは医学情報などのような講義です。
ただ、この時期に基礎医学である生化学の講義があります。おそらく医学部生活で出会う最初の壁です。暗記量の多さにビックリするはずです。
僕の大学でも1回目の生化学のテストで合格した人が6割ぐらいでした。追試を3-4回受けていた人もいたと思います。
生化学の試験まではまあまあ時間があるので、ここで医学講義の試験のリズムを掴んでおくと後々楽になります。
基礎医学と臨床医学
基礎医学というのは臨床をするにあたって名前にあるように基礎となるものです。生化学・解剖学・組織学・生理学・薬理学・微生物学・免疫学・病理学あたりのことを指します。
臨床医学はみなさんの想像する通りで、循環器・消化器・呼吸器 etc…などを指します。学年が上がると、この臨床医学を臓器別に学んでいくことになります。
メジャーとマイナー
学年があがり医師国家試験対策をする頃になるとメジャーやマイナーという言葉を聞くことになると思います。
メジャーとは内科学や外科学(心臓血管外科・脳神経外科・呼吸器外科・消化器外科)を指し(場合によっては小児科や産婦人科も含まれます)、マイナーはそれ以外の科(精神科・整形外科・皮膚科 etc…)を指します。
これは医師国家試験対策での便宜上の分け方のようなもので、実臨床に進むとこういった呼び方はしません。普通に消化器内科とか耳鼻咽喉科といいます。
第一内科?
年配の先生だと第一外科とか第三内科などの番号で呼ぶことがあります。これは昔番号で振り分けられていた時の名残です。
そこから派生して循環器や消化器などが分かれていきました。
第一内科といっても大学によって中身が違うので、初期研修で出身とは違う大学で研修をしている僕には、ナンバーで言われると何科のことを指してるのか全くピンときません。