前回の記事で各予備校をざっと紹介しました。
今回はメインで「あるおすすめはあるのか」を考察していこうと思います。
そもそも予備校って必要?
このブログの基本は「必修9割、一般・臨床8割とれれば十分で、あとは医学部生活を満喫する」というものです。
なので、そういった方達に対して僕の予備校に対する大前提を述べておきます。
このブログを読んでいただいてる方、または普段の成績が平均的な方は、はっきりいってどの予備校を選んでも間違いなく大丈夫です。ていうか、そもそも予備校なしで大丈夫です。
予想のできる、元も子もない結果だと思います。ですが、どう考えてもやっぱりそうなのです。
これからその理由を見ていきましょう。
医師国家試験という目標に向けて勉強するにあたって意識すべき点があります。それは「何を」「どうやって」「どのくらい」やるかの3つです。それぞれ確認していきます。
「何を」に至っては明確です。過去問です。それ以上でも以下でもないです。
証拠として、どの予備校の講座にしても、メインに置いているのは医師国家試験の過去問です。これが全てを物語っています。
「どうやって」は、どの予備校にするか、とか、予備校の講座を受講せず問題集だけにするか、などにあたります。
「どのくらい」は「合格できる程度にまで」です。各人の置かれている状況によって違います。
「何を」はもはや不動ですので、「どうやって」と「どのくらい」について考えてみましょう。
前提として「医師国家試験は9割前後が合格する試験」です。そうなると、この2つに関しては圧倒的に「どうやって」<「どのくらい」です。
「どうやって」<<<<<<越えられない壁<<<<<<「どのくらい」
です。つまり、予備校間の些細な差なんてどうとでもなります。
自分なりの理由で、予備校や問題集などの「どうやって」を選択したのであれば、それが正解です。理由は「周りの評判がいいから」でもいいですし、「値段が安いから」でもいいです。
大切なのはそんなことよりもきちんとやるかどうかです。きちんとやったなら、予備校なんてどれを選んだところで間違いなく受かります。
問題集のみを選択した人は、本番直前におそらく予備校の講座をとっている人より不安と闘うことになります。その際は、予備校で直前講座などがあるので、無理せずそういうのを使ってください。
以下は、この考えが前提にある上でのおすすめです。
自分なりに予備校を選んだ理由があれば、もはやそれが正解で大丈夫です。なので、いちいちその断りは使わずにいきます。
おすすめはMedu4
一つあげろと言われば間違いなくMedu4です。これは不動です。
以下、理由を書いていきたいと思います。
講師にほとんど隙がない
まあ、これが全てではないでしょうか。
僕は4年生の時に実際にMedu4の講座を受けましたが、鉄門出身で教育が好きな人が、情熱を持って、しかも綿密に準備して医学部予備校界に乗り込んできたことがわかる程よく練られたものでした。
まあ近いうちにMedu4一強になるでしょう(実際既にMedu4を選ぶ方が多いですしね)。そう感じさせられるほどです。
用意している講座もよく考えられてます。
特に以前の2大予備校であるTECOMとMECは講座数が多すぎると感じることがあります。いろんな人が担当してるためや、講座数を増やすことで利益が増えるという側面もあるでしょう。
講座数が増えるとかぶるところが増え、効率が悪くなります。もちろん同じことをやることで復習になるというメリットもあるのですが、それは同じ講座を見返せばいいことです。
それに対してMedu4の講座はかなりシンプルにしてあります。一人で担当しているメリットですね。講座の内容がかぶることがないように配慮されています。
また、医師国家試験の老年病関連問題の多さをみるや老年科の講座を用意したり、酸塩基や輸液、抗菌薬など医学生が欲しそうなところを抑えてあります。しかもほとんどそれを一人で講義されています。すごいバイタルです。
“ほとんど”隙がないと書いたのには訳があり、一応弱いと感じる部分があります。それは、講義の合間に入れる臨床エピソードの話の内容です。おそらくこれは臨床経験の少なさからきているのでしょう。
ただ、これに関しては特に弱点と呼ぶほどではありません。理由としては、医師国家試験はそもそも臨床に出たことがない医学生相手の試験であることと、また、弱いと感じるのはMECのDr.孝志郎と比べた時だけであり、穂澄先生の臨床エピソードが弱いと言うよりは、Dr.孝志郎がそこに関して上手すぎるだけだと感じるからです。
講義ノートの配置の良さ
これは勉強していて、結構気に入ったところです。
疾患の勉強をするにあたって「典型的な疾患像」を知ることはとても大切です。
Medu4の講義ノートは、見開きの左ページに疾患の説明、右ページにその疾患の典型的な臨床問題を載せてあります。
つまり、どんな疾患かを勉強しつつ、同時にその疾患を持った患者さんはどうやって病院に来るのかがすごく見やすくなっています。
これは疾患の理解にものすごくつながります。
少しの工夫かもしれませんが、 “魂は細部に宿る” です。こういったところにも配慮しているところに、穂澄先生の隙のなさが伺えます。
低学年からでも導入しやすい
Medu4はCBT対策の講義を用意していません。
CBTと国試対策を別々にせず、同一教材を繰り返しマスターする方式
https://medu4.com/guide/basetext
上記に詳しく書かれていますが、ここに書かれている内容は僕も全く同意見です。
「医師国家試験の土台づくり=CBT対策」です。
別に無理にCBTの時期からMedu4を受講しなくてもいいのですが(僕は “CBT対策” に予備校は要らない派です)、低学年から医師国家試験までを意識して勉強できるのはメリットです。
MECとメディックメディアもOK
次点であげるとしたらこの2つです。
この2つにはそれぞれの魅力ある特徴があり、これは十分選択する理由になります。
Dr.孝志郎の講義はやっぱり魅力的
何よりDr.孝志郎は話が上手で聞き飽きないです。これは単純なようで結構大事な能力だと思います。
医師国家試験対策は1年間以上あリます。どうせやるならできるだけ楽しくやりたいですよね。つまらない講義を聞き続けるのは苦痛ですが、講座を楽しみに聞けるようになると積極的に勉強できるようになります。
また、話が上手なこともあり、臨床のエピソードを聞くとその疾患の臨床像がよく頭に浮かんできます。かなり疾患の臨床像をイメージをしやすくなります。
こういった意味での講義力は間違いなく穂澄先生より上だと感じました。
一方、サマライズなどのDr.孝志郎の講座が「医師国家試験で的中するから選ぶ」というのは理由としてはやめておいた方がいいと思います。
仮に予想目当てでDr.孝志郎の講座をとっていたとした場合で、かつあまり相性が良くないのに我慢して使っていた場合、本番でその予想が的中しなかったら予備校講座のかなりの時間を無駄に使っていたことになります。
それに“的中” は定義として曖昧(見方次第では強引に的中にしうる)ですし、仮に的中があったとしても、たくさんある問題のうちのほんの数問程度です。
そもそも「問題が的中してくれたおかげで合格できました!」は、医師国家試験勉強として大失敗です。
関連商品との相性抜群|Q-Assist primeも使い勝手よし
Q-Assistの最大の売りは、「関連商品との相性の良さ」、これに尽きます。
泣く子も黙るメディックメディアです。
『病気がみえる』を始めとして、気がつけば身の回りの教科書がメディックメディアで染まっているパターンとかもあるのではないでしょうか。
記憶の定着には同じものを使用することが大切であることは何度か述べてきました。
つまり、医師国家試験に向けてわざわざ新しいまとめノートなどを作らなくともそのまま『病気がみえる』などを使用し続けてもいいわけです。
クエスチョン・バンク(以下、QB)のコードがあればアプリ上で問題も解けますし、『病気がみえる』をアプリで持っているなら、教科書を開くことなく問題を解きつつそのままその教科書の該当ページに移動できます。
Q-Assist primeも低学年から導入しやすく、 “CBT対策” から医師国家試験まで一貫して勉強することも可能です。
同じ教科書を低学年から何度も使用しつつ医師国家試験まで使用できる訳ですね。しかも、教科書を使っている際に問題になりやすいオーバーワークも、講座を受けつつ濃淡をつけることで避けることができます。
僕が今もし大学5年生に戻ったとしたら・・・
以上、長々と述べてきました。
どうだったでしょうか。
残念ですが、僕自身がTECOM(やMAC)の講座を受講しておらず、自分が使用していないものをおすすめするはできないため、今回はおすすめからは除外しました。
最後に、「僕が今もし大学5年生に戻ったとしたら」を考えて終わりにします。
この場合、間違いなく5年生でMedu4を受講し、6年生でMECのサマライズにします。
Medu4とMEC(のDr.孝志郎の講座の)いいとこ取りをしつつ、できるだけ値段を抑えるプランです。
以前、5年生はインプットに比重を置き、6年生はアウトプットに比重を置いて勉強すると言いました。
Medu4はインプットに最適で、Dr.孝志郎のサマライズはアウトプットに最適だと感じます。
なので、上記を選択します。
よかったら参考にしてみてください。