医師国家試験のマイナー対策で使用する教科書について書いていこうと思います。
ただ、今回のマイナー編は内科学編以上に選択肢が限られれており、純粋な医学生向けというと事実上2択に近い状況です。
内科編はこちらをご覧ください。
『病気がみえる』シリーズ
今回も出ました。泣く子も黙るメディックメディアです。内科学書でも実績があるため非常に安定感がありますね。
正直なところ、大多数の人は安全パイであるこれを選ぶのではないでしょうか。
内科学と同じく、内容はイラストを用いて視覚的に理解を助ける構成となっています。そしてわかりやすいですね。
クエスチョン・バンクやQ-Assistとも連携しやすいのも内科学と同じく強みになります。
弱点らしい弱点はあまりないのですが、まだまだシリーズが発売途中なため全種類揃っていないのは医学生としては困るところでしょう。また、やはり通読するとややオーバーワーク感があります。
と、まあそれなりに欠点もあるにはあるのですが、一番馴染みがある教科書のシリーズですし、今後も種類は揃えてくるでしょうから、万人に勧められる教科書ではないでしょうか。
『まとめてみた』シリーズ
個人的に一押しのシリーズです。
医学書院からの出版で、こちらは『病気がみえる』とは違いマイナー全種類揃っています。
内容は、 “初学者から学べる上に医師国家試験対策としてもほぼ全てカバーできている” ものとなっています。
通読できる分量であり、カラーであるのでとてもみやすいです。
“通読できる分量” ってのは医師国家試験をある程度の成績を取りたい人にとっては結構重要です。というのも、医師国家試験で好成績を取るには抜けをなくす必要があるからです。
出題される問題数から考えて内科学の『病気がみえる』を通読するのはある程度効果があるのですが、ことマイナー科になると、それをやるのは明らかにオーバーワークです。
ですが、本書ではオーバーワークになることなく、そして無理なく通読できる分量になっており、しかも医師国家試験をほとんど解けるようなレベルにまでしてくれます。
「初学者から医師国家試験まで」はテーマとしては言うのは簡単ですが、実現するのはかなり難しいものだと思います。それを実現しているところにこの作者の能力の高さがうかがえます。
僕もこの本でマイナーを仕上げました。
個人的に、本書は医師国家試験対策としては弱点はないと感じています。ただ、卒業試験対策としては、大学によっては医師国家試験よりも難しい問題を出題するため内容がやや足りない可能性はあります。
『New Simple Step』シリーズ
もともとは『Simple Step』シリーズとして海馬書房から出版されていたものが、総合医学社から “New” な形になって発売されたものです。
『Simple step』シリーズに関しては以下をご覧ください。
僕はこの前の版の『Simple Step』は結構好きで、マイナー科の医師国家試験対策で利用していました。
マイナー科としては上記にあげた『まとめてみた』の方が万人におすすめなのですが、ある程度勉強が進み、もうちょっと詳しく勉強したいなって感じてからは『Simple Step』を使うようになりました。
『病気がみえる』だと通読が結構しんどいですがこちらは可能であり、分量的にも内容的にも抜けをなくしつつ全体を押さえたい人にはうってつけのシリーズです。
『まとめてみた』シリーズで満足できなくなってきた人はぜひ手にとってください。