抄読会というイマイチ存在意義が見出せないもの

好きな人いる?

皆さんの所属している病院にはありますでしょうか。

僕のところにはあります。

おそらく10人前後の初期研修を受け入れているような病院であれば診療科によってはあるのではないでしょうか。

ちなみに皆さんはお好きですか?

大多数の人は嫌いでしょう。かく言う僕も嫌いです。

いまだにやってて良かったと感じることはないですね。

じゃあ僕は論文を読まないかと言われると、そんなことはありません。

と言うより、同学年の人よりよっぽど読んでると思います。

じゃあなぜ嫌いかというと無駄な時間が多いからです

質問の時間などを含めると30-60分間かかりますが、その時間があれば論文読めてしまいます。

しかも他人が説明している抄読会はほとんど頭に残りません。

自分が抄読会の担当となると、準備するとなるとパワーポイント作成にかなり時間を要しますが、

それに比して得られるものはほとんどないという(そもそもその時間を使えば論文数本読めてしまいますし)。

論文が必要になる、それには適切な時期がある

と、僕は思ってます。

正直、初期研修医が抄読会を担当したり参加したりすることにはほとんど意味を感じません。

そんな時間があるのなら、やるべきことは他にたくさんあるはずです。

ローテートしていることを考えていると、その診療科を勉強しているのは2-3ヶ月でしょう。

そんな短い期間しかローテートしていないのに抄読会を担当するとなると、

そもそも慣れていない論文を読むのに時間がかかり、さらにパワーポイントで準備、と

気がついた頃にはにローテート期間が終了してしまい、結局その診療科の勉強がほとんどできないままです。

抄読会で読んだその論文はそこまでの価値があるものでしょうか?

残念ながら、ない、でしょうね。

これはいわゆる major journal に掲載されているような論文でもそうです。

何度も言います。論文が必要になるそれには時期があります

できる医者になりたい人ほど周りの同期が読んでいるのなら焦るでしょう。

同期が読んでいるのに自分は読んでない。

大丈夫です。初期研修医であればその診療科の教科書や患者さんの診察からの方がよっぽど得られるものが多いです。

「できているような」医者になるのは簡単ですが、「本当にできる」医者になるのは簡単ではありません。

論文数本読んでなれるようなものではありません。

本当に真摯に医療に励んでいれば嫌でも論文と向き合うようになります。

初期研修医であれば基礎にしっかりと取り組んでください。

基礎は簡単ではありません

地味です。かなり時間がかかります。

そして、身についたものは裏切りません。

僕自身「内科がわかるようになったかも」と感じるようになったのは6年目になってからです。

確か『内科診療フローチャート』の著者である髙岸先生も似たような時期に伸びを感じた、と仰っていたような気がします(比較するのは図々しいでしょうが)。

勉強のやり方こそ違えど、内科学を本格的に取り組んで何か見えてくるのにそれぐらいの時間を要するのでしょうね。

参考までにお話ししておくと、僕が論文を本格的に読むようになったのは4年目後半〜5年目にかけての時期でした。

ちなみに読んでいた論文は original ではなく、4大 major journal の narrative review と呼ばれるものです。

過去5年分の主に内科関連のものを読み漁っていました。

それまでは、いわゆるここで推奨しているような教科書をメインに勉強してました。

(論文の話は下記にもありますようにまた今度説明します)

そうは言っても、抄読会は避けれないんですが…

こればっかりはどうしようもありません。

が、やることはそんなに難しくはないです。

基本は original と呼ばれる論文を選択して figure の説明をメインとしたパワーポイントを作成すればいいのです

多分、医学生や初期研修医の方は今の説明では口がポカン、でしょう。笑

次回、論文について簡単に説明しようと思います。

そもそも僕も3年目から抄読会が定期的にあったのですが、そもそも論文がどんなものか全く分かってませんでした。

自分がもっと早く知っていれば、と思うことを説明しようと思います。

ではでは。

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